第157章 俺は優しい男だ

宮本茜と橘結衣がドラマを1話観ているうちに、夕飯が食卓に並んだ。

ふわりと香る味噌汁。甘辛い煮汁が艶やかに絡んだ肉じゃが。見た目も香りも食欲をそそる酢豚。それに、青々とした野菜炒め。

3人の晩ごはんなら、三菜一湯で十分だ。

橘結衣は前の人生で、この別荘に住んでいるのが宮本景太と宮本茜だけだと知っていた。

宮本景太はまず、結衣の椀に味噌汁をよそってくれる。

「塩加減、どう?」

結衣がひと口すすり、「おいしい」と頷く。

宮本景太は取り箸で酢豚を一切れ、結衣の皿へ置いた。

「この肉、形がきれいだし、質もいい」

「ありがとう」

宮本茜は口をあんぐり開けたまま、目の前の兄を見つめる...

ログインして続きを読む